単身の作り置きレシピ11 冷凍コロコロぎょうざのタネ 実食編
前回は,ぎょうざのタネを1個分ずつに小分けした
をご紹介しました。
今回はそのコロコロで実際にぎょうざをつくってたべます。
ついでに僕がいつも実践している
”ぎょうざの焼き加減を知るための目安”
なんかもご紹介いたします。
もったいぶらなくても,フライパンで焼くときに聞こえる音の聞き分けだけなんですが・・・。
さて材料です。
◆コロコロぎょうざタネ=今回はフリーザーバッグから6コロを取り出しました。
◆ぎょうざの皮=市販のぎょうざの皮を6枚です。
50枚入りを買ってきて前日25枚使用した残りです。
冷蔵庫は乾燥しがちですので,袋の口をピンチでとめて密封したうえで保管していました。
お気づきのとおり,ここで解決すべき問題がうっすら発生しております。
「自分ごのみのぎょうざを6個たべたい。いますぐ」
そんなわがままな思いをかなえるために,前回タネは冷凍で準備しました。
ところが,ぎょうざの皮は買いに行かないとありませんし,6枚だけバラ売りしてくれるスーパーもありません。
そのつど50枚入りの皮を買ってくると44枚が残ってしまいます。
いくら余ったぎょうざ皮のレシピ数が1,000超えだといっても,なんだかなぁ感が満載です。
「じゃあどうするんだよぅ」
ご心配なく。ぎょうざの皮も冷凍保存で小分け使用できるようです。
皮と皮の間にラップやクッキングシートを挟む方法がネット上で紹介されていました。
これで晴れてコロコロも皮も冷凍しておいて,好きな時に1個からぎょうざが食べられるというもんじゃありませんか。
では,クッキングシートを挟む方法を近日中に試してご報告することをお約束して今回は先を急ぎます。
◆水=蒸し焼きにするのにコップ1杯(180㏄程度)の水を使いました。
そのほかにも,ぎょうざを包むときに皮のふちを湿らせて接着するのに少量の水を使います。
◆食用油=ぎょうざを焼くときにフライパンにうすく引きました。
大量に入れるとのちのちの工程で油ハネが半端ないことになりますのでうすく。
◆みそ,酢,砂糖=ぎょうざを味噌ダレでたべてみたい方のための調味料です。
器具
◆フライパン=テフロン加工のものを使っています。
そろそろ古くなって焦げ付きはじめました。
◆フライパンの蓋=ぎょうざを蒸し焼きにするのに使います。
◆フライ返し=シリコーン製の長めのものを使っています。
◆陶器のうつわ=電子レンジでコロコロを少しだけ解凍するのに使いました。
◆コップ=蒸し焼きにする水180㏄を注ぎ入れるのに使いました。
作り方
◆冷凍庫の ”コロコロぎょうざタネ” のフリーザーバッグから,今回はわがままにも ”6コロ” という中途半端な数を取り出しました。
世間一般ではお店ごとにぎょうざ1人前のロットは決まってますので,あんまり反社会的な数の注文はできません。
当店では1個から注文できます。勝ったな。(・・・誰に?)
◆なんて調子に乗っていたらアクシデントです。
タネを皮で包もうとしましたが,あまりにもコロコロがカチカチなので皮にうまく収まりません。
電子レンジで少しだけ解凍する必要がありました。
解凍具合の目安は ”指で押せば形が変わる程度” です。
今回6個を解凍するにあたり,600ワットで30秒くらい加熱しました。
まだシャーベット状ながら,カチコチではなく形を変えられる程度に柔らかくなり包むことができました。
◆フライパンを中火(炎の先端がフライパンの底に触れる程度)にかける。
◆フライパンに油をひき,包んだぎょうざを並べる。
ぎょうざ6個だとこんな風です。
ご参考として,前日の夜に焼いた25個だと僕はこんな感じに並べました。
◆コップで水をフライパンに注ぎ入れて蓋をする。
油跳ねと蒸気によるやけどにご注意ください。
水は最終的にすべて蒸発させますので,水量を一応180㏄としましたが気にせず多めで良いと考えます。
皮がぶ厚い場合など,ぎょうざの肩まで水を入れて一旦煮てからお湯を捨てて焼くという調理法もあるくらいですので。
◆僕がほどよい焼き加減の目安としているのは ”音” です。
水をいれる時点では
「ジャーッ」という威勢の良い沸騰音
ですが,そのまま加熱を続けて数分たつと,水が徐々に蒸発していって
「パチパチ」というような乾いた音
にかわってきます。
そんな乾いた音に変わってきた頃合いを見はからって,蓋に付着した水滴をフライパンに振り落としたのちに,やけどに注意しながら蓋を取り去ります。
蓋を取ったときにはまだ若干の水と油が混ざった液体が見えていても,その後は徐々に水気がなくなり,ぎょうざの底にも焼き色がついていく段階に入ります。
フライパンの表面にはぎょうざの皮のでんぷんやなどが溶けだして薄い膜状のものが生じています。
それが熱で褐色に変化するとともに,音も
「ピチピチ」というようなさらに乾いた音
に変化してまいります。
僕はこれくらいのところでフライ返しをぎょうざの底とフライパンの間にググッと差し入れて,その膜状のものをこそぐ感覚でぎょうざとフライパンをしっかりに切り離します。
あとは焼けた面を上にして皿に盛りつけるという流れであります。
6個のときはフライ返しで豪快に,または,菜箸で1個ずつつまんで繊細に盛り付けます。
25個の場合はこんな感じです。
フライパンのぎょうざをこんな風に皿に移すときには,
■切り離しが完了したところでコンロの火を止め
■フライパンの口径と同じくらいの大きさの皿をぎょうざの上に被せ
■皿の底に手を乗せて
■掛け声もろともフライパンをひっくり返して盛り付ける
というようなワザを使いました。
一人の食卓だとそんなリスキーな曲芸をしてもナンジャソリャですが,家族の前でダリアの花のような盛り付けを披露するとそこそこ喜んでくれます。
フライパンをひっくり返すときに,フライパンに残っていた油や熱湯がかかったり,熱いフライパンに触れてやけどしないように細心の注意が必要です。
使う皿はできるだけフライパンにコッポリはまるくらい大きさのものがおすすめです。
生活をエンジョイするうえでどの程度のリスクを引き受けるかは,そのときの気分次第ということで。
考えてみれば,調理って案外リスクのある作業です。
ちょっとしたことをするにも,油がはねてやけどする,包丁で指を切る,皿を割る,つくった料理を床におとす・・・など,リスクはいたるところにあります。
おなかがすいたので何かをおいしくたべたいという欲求は,それらのリスクを無条件で丸抱えするほどのパワーをもっているわけですね。
とはいえ,フライパンをひっくり返すような曲芸をせずとも,フライ返しを2本使ったり,少々皮がやぶれても小分けにしてゆるゆる皿に盛り付けるなどの手法で,リスクを軽減させることができます。
「焼けた面が上」という規則があるわけでもないので。
ここでも僕は変な一貫性を発揮して曲芸をしてしまったわけです。
リスクの引き受け度合は人それぞれ,気分次第で変化します。
ところで,ものの本によると,人はリスクを引き受けることで便利さや喜びが増すならどんどん引き受ける傾向にあるといいます。
まさしくフライパンをひっくり返す選択をした僕のことですね。
器具の使い勝手の向上や訓練による熟練によって安全面でのリスクが低下しても,人は幸福感や達成感などと引き換えにもっと強いリスクを追い求めるという・・・。
だから事故がなくならないんじゃないかという研究もなされています。
リスクホメオスタシス理論というそうです。
あらぬ方向へ脱線いたしました。
ようやくコロコロを使ったぎょうざの完成です。
てなことで,6コロを使ってつくったぎょうざのある食卓です。
休みの日のおひるごはんの ”即席めん+ぎょうざ6個定食” です。
その前日の夕飯にはぎょうざ25個と缶ビールとトマトを平らげました。
25個だとこんな食卓です。
そのときに作った味噌ダレは,
◆味噌=大さじ1杯
味噌の種類は問いません。このときは合わせみそでした。
◆酢=味噌と同量程度
カンタン酢やすし酢など砂糖の入っているものが好都合です。
◆下の写真のスプーンは砂糖です。
おこのみで小さじ半分ほど
今回は甘くない酢だったので甘味を加えました。
全部を混ぜ合わせて出来上がりです。
酢醤油ベースのぎょうざのタレもおいしいですが,味噌ダレもなかなかですのでお試しください。
2日連続でぎょうざザンマイでした。
まだ54コロが冷凍されスタンバっているという安心感。
ほのぼのとうれしい週末でありました。
”ぎょうざの皮も冷凍保存で小出しにできないか問題” はなるだけ近いうちに解決いたします。