《日常のコマゴマ》 ねこを飼いたいそうで・・・
配偶者が最近
◆ねこを飼いたい
とはりきっています。
子供のときから生き物が大好きだったようで,カナブンをバケツ一杯捕って帰って母親をひどくがっかりさせたというような前科もあるそうです。
そんな配偶者の生き物にまつわる驚愕のエピソードをひとつ。
僕と結婚してからのことです。
大抵のひとがいやがる生き物に遭遇しても少々のことなら動じません。
僕の異動に伴う転居にあたって,会社が用意してくれるすみかにはテレビのリモコンくらいの大きさのムカデが時折出没するという噂を職場で聞いたのですが,配偶者には言えずにいました。
わけのわからない土地に引っ越すうえで,いきなりそんなハナシは濃すぎるだろうと思って・・・。
よし出てきたら僕が退治する…と悲壮な決意を持ちながら住み始めると,やはり夏場になるとびっくりするようなのが出たのでありました。
殺虫剤を取りに走る僕をよそに,配偶者は何を思ったかそいつに近づいていくではありませんか。
ガムテープをピーッと伸ばしながら・・・。
長男が通う保育園の母親同志の会話のなかで,
ガムテープを長めに切ってムカデにピタッと貼り付けるのが一番よ
と聞いてきたといいながら,いとも簡単そうにその手法を実践してくれたのです。
感動です。
国家資格に認定すべきです。1級ムカデ駆除技師。
このひとと一緒になってホントによかったと思いました。
いや,あの,退治してくれたからではなくて,その戦闘機パイロットのような臨機応変な意思決定能力と機動的行動力に対してです。
実は何代か前にその家に住んでいた先輩の奥さんは,新婚で暮らし始めた途端にいろいろそんなネガティブな洗礼を受けたせいで,書置きを残して速攻でご実家へ戻ってしまったそうです。
先輩は大慌てで迎えに行ったものの,奥さんとは会えず,お母さまからダメも出てしまったので,関係修復をあきらめて潔くカケイチ(×1)になったと寂しげに笑っていました。
いろいろ不一致だったのでしょうが,トリガーが虫系のトラブルだったことは確かなようです。
そんないわくつきの赴任先住居だったのでドキドキしてたものの,それからも虫系のびっくりは何度かありましたが,元気にひとりで対処してくれました。
あまり社交的ではないのにお友達もできて,いまでも時折会いに訪れます。
そんなこんなで生き物全般に強い配偶者にはおおいに感謝しております。
脱線してしまいました。
僕と結婚する直前まで配偶者は長い間ボタンインコなど鳥を飼っていました。
結婚してからは僕が飼っていたワンコに惜しみなく愛情を注いでくれましたが,残念ながらそのワンコも数年で天寿を全うしてしまいました。
その後は長男が生まれたり転勤が頻繁にあったりで,熱帯魚やメダカ,クワガタムシを飼うくらいでしたが,そういえば何かしら人間以外の生き物はずっとまわりにいたように思います。
長男が中学生になると,ご多聞にもれず一人で生きてきたような大きな顔をしだしましたが,配偶者はそれをなるべく尊重したいと思っているようです。
世話を焼きたい反面,徐々に自律に目覚めてほしいというのも親心です。
そんなこんなで ”ねこを飼いたい宣言” の本意は,愛情の注ぎ甲斐のある対象を新たに探し始めたということなのでしょう。
ねこはこれまで飼ったことがないので,どんなことになるのか想像もつきません。
”ねこを飼いたい宣言” ののち配偶者は,里親募集サイトや動物病院の掲示板などいろんなところにアンテナを張るとともに,YOUTUBEでいろんなにゃんこ関連チャンネルをお気に入りにして猛勉強中の様子です。
まだ準備段階に入ったばかりで,家のなかにはかげもかたちもないのに,頭のなかにはキャットタワーとウォークが張り巡らされている模様です。
がんばれ。
ワクワクする日々を過ごしてください。
応援します。